ビルを建てたり、道路や橋などをつくる場合には、その構造物が壊れたり、沈下して傾いたりしないように地盤を十分に調べることが必要となります。特に狭い日本では地盤の軟弱なところや山地、傾斜地などに構造物をつくらざるを得ない場合が多く、地震や風雨の災害の多さも手伝って、地質調査は非常に重要なものとなります。 ガリレオの落体実験で有名なピサの斜塔は作っている途中で傾き始めました。当時(1370年竣工)は地質調査の技術力がなく、不同沈下(建物が同じ沈下量でなく部分的に沈下が大きい場所があること)が生じることも知りませんでした。現在作るとすれば、地質調査を行って沈下の生じない工法を考えますので、ピサの斜塔はただの鐘塔で、あれ程有名にはならなかったでしょう。ピサの斜塔は現在倒壊の危険にさらされていますが、その対策工には地質調査が一役かっています。 |
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